異様なもの
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時節柄、ちょっと涼しいお話。

もう十何年も前のことですが、深夜家内と帰宅する途中、自宅傍の線路脇でうずくまる男性と女性を見かけました。最初は酔って道端に座り込んでいるのかと思いつつ、近づくにつれて強まる違和感。彼らは線路の柵に極端に近い位置で、そして二人とも背を向けた同じ姿勢で、しんと黙り込んだままピクリとも動かないのです。両足を揃え膝と頭が付くぐらいに縮こまった姿勢で顔を真下に向けながら、とにかく二人ともが同じ姿勢のまま団子のようにずっとうずくまっているのです。その時は「何かマズい…」と感じながら黙ってその脇を通り過ぎ、振り返りもせず家に帰ってから「さっきの何!?」と家内と色々推測しました。横浜であるにも関わらず、その場所にはよく狸が出るので「化かされたか?」などと冗談で終わらせましたが、その後何年も自分の中で「あれは変…」との疑問が残っていました。

で、それから大分時が過ぎたつい2週間ほど前の深夜、自宅傍の路地裏に今度は若い女性の姿でそれはいました。こちらに背を向けて押し黙ったまま、完全に静止し続けている姿はあのときと同じ。へたり込んで崩れた姿勢なら「酔いつぶれたのかな?」で済むのですが、やはり両足を揃えて膝を折り、両手で足を抱え込む姿勢で頭をそこに押し付け声一つたてずじっとしゃがみ込んでいるのです。「振り返って目があったりするとヤバいかも…」と考えながらあの時と同じように脇をすり抜けましたが、少し歩いたところで背中に鳥肌が立ちました。

私は怖いものが平気な方なので、それから毎晩同じ道を積極的に通ってますが、再び遭遇はしてません。もちろん飲み過ぎで気持ち悪くなってた人という説の方が、遥かに可能性は高いでしょうが、私と同じような光景を見たことがある方は他にもいらっしゃいますか?
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by hige-megane | 2008-07-30 03:16 | 風景
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