遍歴4/6─プジョー 206 S16
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プジョー 206 S16。独立して2年目。自分は行けそうだ、もっと頑張るぞの気概とともにデザイナーであることを意識して選んだ初の外国車。街角で元気に走り去る後ろ姿に惹かれて選んだ206。大きなセダンボディの次だったからこそ、小さなハッチバックが大好きなことをはっきりと自覚。プジョーという庶民的なブランドも外車入門に最適と思えた。

現在は設定されていないS16は、当時の最高グレード。ヴィッツ同等のボディにパワフルな2Lエンジンを搭載した正にホットハッチな一台。気持ちまで明るくなるようなオレンジメタリックのラウンドボディにブラックレザーとクロスのスポーツシート。個性的なつり目のヘッドランプや、元気に駆け出す子猫のようなフォルムが気に入っていた。初めて手にしたツインカムエンジンは、イメージしていた高回転型では無かったものの、低速からギッチリと立ち上がるトルクを生かして1tちょっとのボディをグイグイと加速させてくれる。

206はプジョーの車として、特に優れたハンドリングとは認められていなかったが、今までの車とは比較にならない程豊かなステアリングインフォーメーションが、日々の運転を心から楽しいものにしてくれていた。6年ぶりのマニュアルシフト操作もすぐに思い出し、ダブルクラッチを踏みながら交差点でシフトダウンしながらブォンブォンと調子に乗っていた。

これまでは、アルミ交換程度だったモディファイへの興味を一気に加速させてくれたのも206。ダイレクトエアクリーナー換装×2セット、エアダクト自作、ダウンサスキット交換×2セット、リアマフラー交換×2セット、ショートシフトへの換装、アルミをOZのスーパーレッジェーラにチェンジなど今までやりたかったことを存分に楽しんだ。ディーラーではなくカーショップへ通う楽しさも教えてもらった。プジョーは本来丈夫な実用車のはずだが、それらのモディファイとラテン車ならではの造りの甘さが連動して、ヤレが速やかに進行した感は拭えず、2年半経つ頃にはかなりユルイ車体と化していた。

この206への未練は結構大きかったたことに気づく。車にも「陰」と「陽」の種別があるとしたら、私の206は間違いなく持ち主を幸せにしてくれる「陽」の一台だった。
ミニやポロ、プントにルーテシアなどライバルは数多いが、私なら今でも気さくで気楽な206を選ぶ。品質感はともかく、可愛いボディからは意外と思えるほどの「運転の楽しさ」「自動車くささ」が何より魅力の一台だった。まだ新車を買えるという事実もあって今なら206CCか? でもS16はもう入手できない。
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by hige-megane | 2006-09-26 23:11
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